素敵な人のところには、素敵な人が来る。
「出会いがない」を止める、自分磨きの話

公開: 2026-05-21 | 監修: R/著: あつしコーチ | コーチ哲学

「もう、いい人なんていないんですよ」
そう言ってくれた方に、いちばん伝えたいことがあります。
人には、自分に釣り合う人が、ちゃんと出てきます。だったら、私たちには、できることが一つだけあります。

朝の窓辺で、コーヒーを淹れながら静かに自分と向き合う手元、柔らかな朝の光

「いい人がいない」「諦めかけている」と話してくれる方が、コートにも、相談の場にも、ときどきいらっしゃいます。「もう、私には合う人なんていないんですよ」と、笑いながら言う方も。

そういう方に、本記事の監修者であるR(恋愛コーチング・男女コミュニケーション領域の現役経験者/100名以上のクライアントを支援)が、コーチング当時にいちばん伝えていた話を、今日は、私(あつしコーチ)の言葉でもう一度、書きます。

30年テニスを教えてきて、教え子から30組以上が結婚していくのを見届けてきたコーチとしても、これは「本当にそうだな」と何度も確認してきた話です。

1. 人には、自分に釣り合う人が、ちゃんと出てくる

結論を、先に書きます。

人には、自分に釣り合う人が、出てきます。一生懸命に生きている人のところには、その一生懸命さに見合う相手が、ちゃんと現れる。これは、Rが恋愛コーチングの現場で、繰り返し伝えてきたことです。

「いい人がいない、と言う人ほど、本当はその辺にいる素敵な人が見えていません。素敵な人は、たぶん、自分に釣り合う人のところに、ちゃんと来ているんです」— 監修者R(恋愛コーチング現場での話より)

これは、運命論や精神論の話ではありません。「同じ温度の人は、同じ温度の人を見つけやすい」という、わりと当たり前の話です。一生懸命に生きている人は、一生懸命さの周波数を出していて、その周波数を受け取れる人が、自然と近くに残ります。雑な生き方をしている人のところには、雑な人が集まる。これも同じ仕組みです。

「諦めかけている」とき、人は、自分の半径2メートルにいる人を、ちゃんと見ていません。視線が、遠くばかり向いている。「もっといい人がどこかにいるはず」「アプリの向こう側に、まだ見えていない正解がいるはず」と。でも、本当の答えは、たぶん、もう少し近いところにあります。

2. 「釣り合う人」は、似た人とは限らない

窓に映る静かな自分の輪郭、自分の姿を確かめる朝の時間

ここで、ひとつ補足を。「釣り合う人」は、「似た人」とは限りません。これがとても大事です。

一生懸命な人に、もうひとり一生懸命な人がくっつくとは限らない。むしろ、「ずっと頑張っているあなたを、ふっと癒してくれる素敵な人」が、出てくることのほうが、たぶん多い。

30年現場で見てきても、これは何度も確認しました。仕事で全力疾走している方の隣には、ゆったりと話を聞いてくれる方が立っていることがよくある。逆に、おだやかに毎日を整えてきた方の隣には、新しい風を吹かせてくれる方が立っていることもよくある。

釣り合う、というのは、性格が似ている、ということではなくて、「お互いを必要な形で補い合える」ということです。

だから、「自分と似た人を探そう」と思って動くと、たぶん少しズレます。「自分が、自分らしく生きていれば、その自分に合う形で、誰かが現れる」くらいの感覚のほうが、近いです。

3. じゃあ、私たちには何ができるのか——「常に自分を磨く」

「釣り合う人が出てくる」と言われると、「じゃあ、待ってればいいの?」と聞かれることがあります。違います。

待つのではなく、今日の自分を、もう一段、磨いてみる。それだけです。

Rが現場でいつも言っていたのは、こうです。

「素敵な人の周りには、素敵な人が、自然とたくさんいますよね。それと同じです。素敵な人を見つけたい、と思ったら、会うことを考えるだけでは難しい。自分のレベルアップを、計ってみてください」— 監修者R

「自分磨き」と聞くと、急に「外見を整える」「収入を上げる」みたいな、外向きの話に聞こえがちです。でも、ここで言っている自分磨きは、もうすこし違います。「自分が、自分のことをいいなと思える状態に、毎日もう一段だけ近づく」こと。これに尽きます。

内側と外側、どちらが先でも、たぶん大丈夫です。内側の温度が上がれば、所作が変わって、外見にもにじむ。逆に、外側を先に整えても、姿勢や表情が変わって、内側がついてきます。どちらか一方を変えると、もう一方もついてくる——これがRが現場でよく言っていたことです。

最初は、ちょっと違和感があるかもしれません。新しい服が、自分のものに見えない感じ。整えた姿勢が、いつもの自分と少しズレている感じ。でも、続けていれば、だんだん馴染みます。馴染んだ頃には、それが自分の一部になっています。

4. レベルアップの第一歩は、「素敵に見える人」を観察すること

カフェで本を読む人の横顔、別のテーブルから静かに観察する視線

「どうやって自分を磨けばいいのか」が、たぶん次に出てくる疑問だと思います。これに対するRの答えが、私はいまでも好きです。

「あなたの身の回りにいる、素敵な人を、よく見てみてください」

これだけです。とてもシンプル。でも、深いです。

「素敵」と感じる感覚は、人によって違います。Aさんが素敵だと感じる人と、Bさんが素敵だと感じる人は、たぶん違います。その違いこそが、あなたが目指したい像のヒントです。

あなたが「あの人、素敵だな」と思った瞬間、あなたの中の「こうなりたい自分」が、その人に投影されているのです。だから、その人を観察するのは、実は「自分の理想像」を、外側に見える形で眺めること、と同じです。

具体的に、何を観察するか

身の回りにいる「素敵に見える人」について、こんなことを、3週間だけ意識して観察してみてください。

これを観察し続けると、「自分にも、ここを真似できるな」と思う瞬間が、必ず1つは見つかります。完全に真似する必要はありません。一つだけ、自分の生活に取り入れる。それで、磨きの一歩は完了です。

5. これまで頑張ってきて、それでも出会えなかった、あなたへ

ここで、別の方の話を書きます。

「自分磨きなんて、もう散々やってきたんですよ。それでも、出会えなかったんです」と、悔しそうに話してくれた方が、いました。本当にそうなんだと思います。あなたが頑張ってこなかったわけがない。

その時に、Rがゆっくり言ってくれていたのが、こうでした。

「これまで出会えなかったのは、その次に会う素敵な人のために、出会いのチャンスがとってあったのかもしれません。だから、いま、もう少しだけ魅力的な自分を目指してみてください。もしかすると、ちょっとだけ行動を変えてみることが、新しい出会いにつながるかもしれません」— 監修者R

これは、慰めの言葉ではありません。これまでの「出会えなかった時間」も、何かを準備していたかもしれない、という考え方です。30年見てきて、この感覚は、わりと、本当にそうだなと思います。

30代後半に結婚した方が、20代の頃を振り返って、「あの時に出会わなくて、本当によかった」と笑って話していたのを、私は何回も聞いています。「いまの自分」が会うべき人と、「3年前の自分」が会うべきだった人は、同じ人ではない、ということです。

CASE 1(38歳・女性/5年諦めかけて、ある日変わった人)

長く相談に来てくれていた、Mさん(仮名・当時38歳)の話を、本人の許可を得て少しだけ。

Mさんは、20代から婚活を続けて、何度も「もう諦めた」と笑っていました。アプリも相談所もパーティーも、全部やった。それでも、ピンとくる人がいないままで、5年が過ぎていました。

あるとき、Mさんは、自分の周りで「素敵だな」と感じる方の振る舞いを、ノートに書き始めました。職場の先輩、よく行くカフェの店主、友人のお母さん。「この人たちの何が、自分には素敵に見えるんだろう」を、3ヶ月、書き続けたそうです。

書き終わる頃、Mさんは、なぜか自分の話し方が変わっていることに気づきました。人の話を、最後まで聞くようになっていた。先回りして言葉を被せなくなっていた。職場の同僚から「最近、なんか落ち着いてるね」と言われ始めた。その半年後、Mさんは結婚されました。Mさんが結婚式で言っていた一言は、「私が変わったから、来てくれた人だと思います」でした。

6. ちょっとだけ行動を変える——その先にある場のひとつとして

駅のホームでいつもと違う電車に乗ろうと足を踏み出す靴元、新しい行動の象徴

「もしかすると、ちょっとだけ行動を変えてみることが、新しい出会いにつながるかもしれません」——Rがいつも添えていた、もうひとつの言葉です。

これは、いきなり生活を全部変えろ、という意味ではありません。「いつものルーティンに、ひとつだけ違う色を入れる」くらいの感覚です。

普段、平日の夜は家で過ごしている人が、月に1回だけ、外に出てみる。普段、ジムに行っていた人が、ジムをスポーツの場に変えてみる。普段、相席系のお店に行っていた人が、行ったことのない街のカフェに行ってみる。

そして、自分を磨く場の一つが、テニスだったりするかもしれません。

運動の場が今までなかった人にとっては、テニスを始めること自体が新しい色を生活に入れることになります。身体が動き始めると、頭の中の停滞も、すこし動き始める。「磨く」というのは、頭で考えるより、身体を動かしている方が、勝手に進むことがあります。

もう少しダイエットを意識している方なら、近所のスクールに入って、本格的にテニスをやってみるのもいい選択です。月数回のレッスンで、3ヶ月もすると、身体つきが変わってくる方が多いです。身体つきが変わると、所作が変わる。所作が変わると、人にどう見えるかも変わります

そして、もし「今のあつしコーチのところに相談してみたい」と思ったら、Love All Tennis にも、ふらっと来ていただければ。月1回、品川で開いていきます。第1期は2026年8月22日(土)から。「出会いを求めて」ではなく、「自分を磨きに」のつもりで来ていただいて、ぜんぜん構いません

CASE 2(41歳・男性/テニスを始めて、自分が変わった人)

もう一人、Tさん(仮名・当時41歳・男性)の話を。

Tさんは、長く独身で、婚活はとっくに諦めていた、と笑っていました。健康診断で何度か数値を指摘され、「とりあえず運動だけは始めよう」と、近所のテニススクールに通い始めたのが、きっかけでした。

テニスを始めて1年が経ったとき、Tさんが言ったのは、こうでした。「結婚するかどうかは、まだ分かりません。でも、今の自分のことは、5年前より、わりと好きです」

体重が落ちて、姿勢が変わって、何より、コートで人と関わる時間が増えていました。Tさんはまだ結婚していません。でも、Tさんが「自分のことを好きになった」と話していた、あの夕方の表情を、私はいまでも覚えています。それで、十分だったと思っています。

7. 今日から、できる小さな一歩

長く書きました。最後に、今日からできることを、ひとつだけ。

あなたの身の回りで、最近「素敵だな」と感じた人を、ひとり、思い浮かべてください。誰でもいい。職場の先輩、友人、SNSで尊敬している方、街で見かけた誰か。その人の何が、あなたには「素敵」に見えたかを、紙に1行だけ書く。それだけ。

書けたら、それが、あなたが目指したい「次の自分」のヒントです。そこに、一歩だけ近づく。明日でも、来月でもいい。完璧じゃなくていい。

その積み重ねの先に、たぶん、あなたに釣り合う、素敵な人が立っています。今日いきなりは出てこないかもしれない。でも、出てくるんです。30年見てきて、それははっきり言えます。

「焦らず、自分を磨いて、いまの自分にいま会うべき人を待つ。それが、結局、いちばん近道なんだと思います」— あつしコーチ

追伸

最後にひとつだけ、ここに置いておきます。大きな声では言えませんが、あつしコーチ、ちょっとかっこいいんです……歳にも関わらず、です。素敵な人を観察するのも、自分磨きの一歩。もしコートでお会いする機会があれば、ラケットを振っているコーチの所作のほうも、ちらりと観察してみてもらえれば。本人には、内緒にしてください。(監修者R より)


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あつしコーチ

テニス指導歴30年・独立プロコーチ。教え子から30組以上の成婚を見届けてきた現場の観察を基に、Love All Tennis のコラムを綴っています。