スポーツ婚活、結局どれがいいの?
テニス・フットサル・ゴルフ・登山・ジム、30年指導コーチが選ぶならコレ
「ゴルフ婚活と、テニス婚活、どっちがいいんでしょうね」
以前、私のところに相談に来た38歳の男性が、スマホの検索結果を見せながら言いました。
いま「スポーツ婚活」と調べると、テニス・ゴルフ・フットサル・登山・ジムまで、いろんな種目が並んで出てきます。どれもキラキラと「運動しながら自然に出会えます」と書いてある。
でも本当に、違いはどこにあるのか——30年テニスを教えてきた目線で、本音でお話しします。

テニスを30年教えてきました、あつしコーチです。「テニスが推しの私が書くんだから、テニスばっかり褒めるんでしょう?」と思われるかもしれませんが——正直に言うと、それぞれに向いている人が違います。
ただ、30代以上の方で、アプリ・パーティーで疲れた方が「次のステップ」を探している場合、ひとつだけ、テニスに譲れない強みがあります。それを最後に、ちゃんとお話しします。
なぜいま「スポーツ婚活」が増えているのか
マッチングアプリは便利だけど、疲れる。婚活パーティーは速いけど、息が詰まる。30代後半から40代になると、定番の婚活手段が急に「合わない」と感じる人が増えます。
その「次の選択肢」として、スポーツ婚活が静かに増えています。理由は、いくつかあります。
- 共通体験から始まる——自己紹介ではなく、一緒に動くところから始まる
- 「動いている時の自分」を見せられる——プロフィール写真より、所作で評価される
- 性格が出やすい——失敗の瞬間、譲り合いの瞬間、その人が出る
これは、テニス特有の話ではなく、スポーツ婚活全般に当てはまる話です。じゃあ、それぞれの種目で、これがどれくらい起きるのか——同じスポーツ婚活でも、種目で体験はぜんぜん違います。並べて見ていきましょう。
5つのスポーツ、ざっくり並べてみました
まず全体像から。5つの種目を、婚活の場として5つの軸で評価してみました。
| 種目 | 会話量 | 横並び度 | 始めやすさ | 続けやすさ | 30代以上の参加 |
|---|---|---|---|---|---|
| テニス | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| フットサル | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
| ゴルフ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★★ |
| 登山・ハイキング | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★ | ★★★ |
| ジム・ランニング | ★ | ★ | ★★★★★ | ★★ | ★★★ |
「横並び度」というのは、同じ方向を向いて、隣り合って何かをする時間がどれくらいあるか、という指標です。実はここが、婚活の場として大きく差が出るポイントなんですが——詳しくは最後に書きます。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
テニス|30代以上のいちばん人気

テニスがスポーツ婚活で支持される理由は、3つあると思っています。会話と運動が同じリズムで進む。ダブルスで2時間、隣にいる。体力負担が、30代以上にちょうどいい。
ラリーをしているあいだは、コートの両端に離れて立つ。近すぎず、遠すぎない。ダブルスを組めば、2時間ずっと同じ側に並んで立つ。「向かい合わない時間」がこんなに長いスポーツは、他にあまりありません。
「初心者だと無理ですか?」とよく聞かれますが、これまで関わってきたテニス婚活の場でも、半数以上は初心者でした。むしろ、ラリーが続かないペアのほうが、よく笑っているのが現場のあるある。テニス婚活の全体像は、テニス婚活って、実際どうなの? にまとめました。
フットサル|20代に活発、30代以上には少し相性が分かれる

フットサル婚活は、20代後半までは、とても活発です。30代以上の方には、ちょっと体力面で相性を見たほうがいいかもしれません。
理由は単純で、運動強度が高い。試合中は会話どころではないし、終わると体力的に消耗して、飲み会も短くなりがち。「お疲れさまでした」で早めに帰る人も少なくないようです。
それと、5人vs5人のチーム競技なので、「特定の1人と深く関わる時間」が生まれにくい。テニスのダブルスのように「ペアと2時間」みたいな構造がないんです。仲間集めから始めたい20代にはとても向きますが、30代以上で結婚を視野に入れている方にとっては、少し相性が変わってくるかもしれません。
ゴルフ|会話の長さは最強、ただし入口が高い

ゴルフ婚活は、「会話の長さ」だけで言えば最強です。1ラウンド4〜5時間、ホール間の移動も含めて、ほぼずっと話せます。横並びで歩く時間も長く、関係性の深まり方は他競技を上回ります。
ただし、始めるハードルが高い。クラブ一式で5〜10万円、ラウンド1回で1〜2万円。スポーツ婚活の中で、圧倒的に金銭負担が大きいんです。
結果として、参加者は30代後半〜50代の、経済的に余裕のある層に偏ります。「ゴルフをすでに趣味でやっている」人にとっては最高ですが、これから始める方には、けっこう大きな投資になります。
登山・ハイキング|単発の出会いには良い、続かない

登山・ハイキング婚活は、ここ数年で増えています。同じ目的地に向かって歩く「共同体験」がメリット。歩きながら自然に会話が生まれて、初対面でも息が詰まりません。
ただ、「次回も同じメンバーで」が難しい。山の選定・天候・季節で参加者が大きく変わる。「3ヶ月後にあの人にまた会いたい」と思っても、なかなかタイミングが合わない。1回完結型の出会いになりがちです。
普段から登山・ハイキングが好きな方にはぴったりですが、関係を継続的に育てたいタイプの方には、別の選択肢のほうがしっくり来るかもしれません。
ジム・ランニング|入りやすいけど、婚活には少しハードルが高め
ジムやランニングは、参加のハードルがいちばん低いです。ただ、婚活の場としては、他の競技ほどには動きにくいかな、と思っています。
理由はシンプルで、会話が発生する場面が少ないから。ジムは黙々と筋トレ、ランニングは黙々と走る。声をかけると、逆に身構えられてしまうことも。
「ジム婚活」「ランニング婚活」を謳うイベントもありますが、構造的には街コンに近くなりがち。スポーツが「集合の口実」になっているだけで、共同体験の積み重ねは作りにくいんです。運動は個人で楽しみたい方には合いますが、出会いを求める軸で選ぶなら、他の競技のほうが動きやすいかもしれません。
30代以上に、テニスが選ばれる本当の理由
ここまで5つを見比べてきました。じゃあ最初の問い——「30代以上で、いちばん向くのはどれか」に、コーチとしてちゃんとお答えします。
答えはテニスです。理由は3つあります。
① ダブルスは「横並び」の時間が長い
本記事のテーマでもある「横並びの居心地」。これは Love All Tennis を監修している R(恋愛コーチング講師)が、現場でいつも話してきたことでもあります。
向かい合うと、人は緊張します。目を見続けるのは気恥ずかしいし、目を伏せると気を遣う。バーのカウンター、公園のベンチ、ジェットコースター——関係が深まる場所は、たいてい「同じ方向を一緒に見ている」場所です。
テニスのダブルスは、まさにこれが2時間続く構造。フットサルは向き合う場面が多いし、ジムは隣にいないし、登山はもう少し離れて歩く。「2時間、同じ側に立って、同じ方向を向き続ける」スポーツは、テニス以外にあまりありません。
② テニスには「吊り橋効果」も組み込まれている
もうひとつ、テニスならではの強みがあります。ラリー中、心臓がドキドキしていること。ボールが来るたびに緊張する。試合形式ならもっと緊張する。そのドキドキを、隣のパートナーと一緒に経験している。
これ、心理学で「吊り橋効果」と呼ばれる、ジェットコースターでデートすると親密度が増すアレと、ほぼ同じ条件です。違いは長さで、ジェットコースターは数十秒、テニスは2時間ずっと続きます。
正直に書くと、「横並び+吊り橋効果」は、テニスだけのものではありません。登山も、並んで歩きながら、ときに高所や疲労でドキドキを共有する。構造としてはとても近いんです。
では、テニスが何で違うのか——「横並び+ドキドキ→ハイタッチ」というサイクルの密度です。登山では1日のうちに数回ある「一緒に怖がって、抜けた瞬間に喜びを分かち合う」場面が、テニスでは2時間のあいだに何十回も繰り返されます。ラリーを取った、ペアでポイントを決めた、相手のミスを救えた——その都度、小さなドキドキとハイタッチがある。
短時間に密に積み重ねられる、というのがテニスの強みです。これが、私が「30代以上にはテニス」を推す、いちばんの理由です。
③ 体への負担が、ちょうどいい
これは地味に大事です。フットサルは強度が高すぎる、ゴルフは金銭負担が大きい、登山は天候に左右される。テニスは強度・時間・費用のバランスが、30代以上にちょうどいいです。
2時間で適度に汗をかいて、会話もできて、終わったあとに食事に行く体力も残っている。これが、30代後半〜40代の現実的な感覚と一致します。
「30年いろんなスポーツを見てきましたが、『2時間で関係性が深まる』スポーツはテニスが圧倒的でした。これは私の主観ではなく、コートで起きている現象です」— あつしコーチ
こんな心配ごと、よく聞きます
テニス未経験で、運動神経もないんですけど
大丈夫です。むしろラリーが続かないペアのほうが、よく笑っているのがコート上のあるあるです。これまで関わってきたテニス婚活の場でも、半数以上は初心者でした。「久しぶり」「学生のとき少しだけ」という方が中心です。
テニスを始める時って、お金かかります?
ゴルフと違って、テニスは始めるコストがほぼかかりません。動きやすい服とスニーカーで来てOK。ラケットは貸してもらえるサークルも多いです。
続けたいと思ったら、ラケットは1〜3万円くらいの新品で十分。メルカリやリユースショップなら、3,000円くらいから状態のいいラケットが手に入ったりもします。最初の1本は中古から始めて、続いたら自分に合った新品を選ぶ、という方も多いです。
月にかかる費用も、サークル参加なら男性4,000〜6,000円・女性2,000〜3,000円が相場。ゴルフの1ラウンドぶんで、半年〜1年遊べるくらいの感覚です。
テニス婚活って、地方にもありますか?
残念ながら、テニス婚活サークルは東京・大阪・名古屋などの大都市圏に集中しています。地方では、地元のテニスサークルか、テニスコン形式のイベントが中心になります。「テニス婚活」+「お住まいの都市名」で検索してみてください。
何から始めればいいか
「スポーツ婚活、始めてみよう」と思った方に、ステップを4つ。
- 自分の体力と興味を、正直に評価する——5つのうち、違和感がないのはどれ?
- まず「単発イベント」で1回試す——街コン会社のスポコン、テニスコンなど
- 続けたいと思った種目で、継続型サークルに入る——3〜5回参加して関係を育てる
- 並行して、他の婚活手段とも比べる——スポーツ婚活が「自分に合うか」を確かめる
マッチングアプリ・婚活パーティー・街コン・結婚相談所・趣味サークルの5つの選択肢を全体比較したい方は、東京の婚活5つの選択肢を徹底比較 をどうぞ。スポーツ婚活はその「趣味サークル」カテゴリの中の1つです。
30年の中で、こんな方がいました
冒頭でお話しした、相談に来た38歳の男性。最終的に、テニスを選びました。「ゴルフは、お金がかかりすぎる」「フットサルは、もう体力的にきつい」「ジムは、出会いの場とは思えない」——本人なりの理由でした。
当時私がコーチをしていたサークルに通い始めて、半年後。ダブルスで何度かペアを組んだ女性と、自然に懇親会で話すようになり、1年経つ頃に交際が始まりました。「コートで一緒にラリーしていた時間が、思い出すといちばん『この人と合うかも』と感じた瞬間でした」と話してくれました。
翌年、おふたりは結婚されました。
東京・品川で、月1テニス。
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テニスを教えて30年。教え子から30組以上が結婚していくのを、コートの脇で見届けてきました。Love All Tennis のコラムは、その現場の言葉で書いています。