「自分に自信がない」まま、
恋愛を始めていいのか
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行ってみたい気持ちは、あります。でも、ボタンの手前で手が止まる。理由は、自分でも分かっています。「いまの自分には、まだ自信がないから」。
自信がついたら行こう。そう決めてから、何ヶ月経ちましたか。
この記事は、「自分に自信がない」「自己肯定感が低い」と検索して、恋愛や婚活を始める手前で止まっている方に向けて書いています。書いているのは私(R)です。恋愛コーチとして、100名以上の相談に乗ってきました。
先に答えを置きます。自信は、行った先で、周りの人の反応を通して、あとから気づくものでした。私の相談の記録でも、テニスコートを30年見てきたコーチの話でも、そこは同じです。
「自信がついてから」を待つと、始まらない
2006年から2007年にかけて、私は16名の方の恋愛コーチングを、メールで続けていました。合わせて243通です。
その中で、「自分に自信がない」「自分が嫌い」という言葉を書いてきた方が、16名のうち5名いました。悩みの文章に多かった言葉は「つらい」「不安」「わからない」の3つでした。
記録を読み返して、気づいたことがあります。私がいちばん多くやっていたのは、質問でした。励ましでも、自信の持ち方の講義でもなく、質問です。
「その時、あなたは何をしましたか」「相手はどんな顔をしていましたか」。聞かれて答えるうちに、本人が自分の行動を思い出していく。自信は、私が渡したのではなく、本人が自分の中から見つけていました。
ここが順番の話です。「自信がついたら行く」と決めると、自信の材料を部屋の中で探すことになる。でも、材料は人のいるところに落ちています。待っている間は、拾えない。
このサイトには、「いい人がいない」と感じたときの自分磨きの話と、「婚活が怖い」と体がすくむ人の話も、別の記事にあります。今回はそのどちらでもなく、自分を自分でどう見ているかの話です。
自分を好きになれない原因は、だいたい3つに分かれます
100名以上の相談に乗ってきて、「自分に自信がない」の元をたどると、だいたい3つのどれかに行き着きました。当てはまらない人もいます。自分はどれに近いか、という目で読んでみてください。
①子どもの頃から「ダメだ」と言われ続けた
親でも、先生でも、部活の先輩でも同じです。「お前はダメだ」「なんでできないの」を、毎日のように聞いて育つ。すると、誰も言わなくなった大人になっても、頭の中で同じ声が流れ続けます。自分で自分に「ダメだ」と言い続けている状態です。
②頑張ったのに、失敗が続いた
受験、就職、仕事、前の恋愛。本気でやって、うまくいかなかった。それが2回、3回と重なると、「頑張っても無駄だ」という結論が体に残ります。本当は頑張れる人なのに、頑張った記憶が「失敗した記憶」に上書きされている。
③「自分が悪い」と謝って、その場を収めてきた
これがいちばん気づきにくい。揉めごとが起きたとき、「私が悪かった」と言えば早く収まります。優しい人ほど、これをやる。ただ、その回数だけ「自分が悪い」が積み上がっていきます。優しい人が、優しさの分だけ自分を削っている状態です。
3つとも、共通していることがあります。あなたが悪いのではなく、あなたに「よかった」と言う人が足りなかった、ということです。足りなかったものなら、足せます。
席を譲った。犬の散歩をした。それを「よかった」と認める
やることは一つです。過去の自分がやった小さな優しい行為や、小さく頑張った行為を、一つずつ思い出します。そして「それはよかった」と認める。それだけです。
承認ワークの手順
- 紙を1枚、用意する。スマホのメモでもかまいません
- 過去の自分がした「小さな優しいこと」「小さく頑張ったこと」を、1つ思い出して書く。電車で席を譲った。犬の散歩を毎朝している。テストで100点。その程度で十分です
- 書いたら、声に出しても心の中でもいいので、「それはよかった」と言います
- 1日1つ。思い出せない日は、今日した小さなことでいい
- 30個くらい溜まったら、一度、最初から読み返す
大事なのは、大きな成功を探さないことです。「資格に受かった」「表彰された」を探しに行くと、出てこない日が続いて、「やっぱり何もない」に戻ります。席を譲った、のほうが強い。あなたが自分の意思でやったことだからです。誰かに言われてやったことより、自分で選んでやったことのほうが、思い出したときに手応えがあります。
もう一つ。書いたことを、否定しない。「あんなの誰でもやる」と思ったら、それは①の声です。頭の中で流れている昔の誰かの声が、そう言わせています。
このワークに近いことを、恋人どうしでやっていた組がいます。
CASE 1|100個の「いいところ」を、手帳に入れて持ち歩いている
拓さんとのぞみさんは、セミナーのチーム活動で出会った二人です。いちばん嬉しかったプレゼントを聞いたとき、拓さんは「100個僕のいいとこ書いてくれたんですね」と答えました。誕生日に、のぞみさんが書いたものでした。
この話には前があります。先に書いたのは拓さんのほうで、A4の紙に100個。のぞみさんは、それを今も持ち歩いています。
「縮小コピーして、手帳の中に入れてるんですけど」
「私が結構気づかなかったことが良いところとして書かれているので、すごく嬉しかったです」
「自分の自信になったっていうのも、そういう意味で」
自分では気づいていなかったことが、相手には「いいところ」として見えていた。自信は、そこで生まれています。人に会ったあとで、自信がついている。順番は、そちらでした。
さらっと言われた一言で、氷が溶けることがある
もう一組、紹介します。こちらは、自信を渡した側が覚えていなかった話です。
CASE 2|言った本人は、覚えていなかった
圭さんとゆかりさんは、交際8ヶ月で、一緒に暮らしています。出会った頃、ゆかりさんは圭さんを恋愛の相手とは見ていませんでした。変わったきっかけは、一つの言葉です。
「すごく自分に自信がないっていう話をした時に」
「それですごい自分の中の氷の部分が、ざざざと溶けていって」
圭さんが返したのは、どんなあなたでも受け入れる、という意味の一言でした。それを境に、ゆかりさんは彼を恋愛の相手として見るようになります。
面白いのは、言った側です。
「普通にサラッと言った言葉だったんで」
「全くそんなこと言ったっけっていう」
圭さんは、覚えていませんでした。狙って言ったのではなく、会話の流れで出た言葉だったからです。
ゆかりさんは、取材の最後にこう言っています。「自分のことを認められるようになった時に、いい人に会える気がする」。
ここでも、順番が出てきます。ゆかりさんが自分を認められるようになったのは、一人で部屋にいるときではなく、自信がないと口に出せる相手がいたときでした。自信を渡した本人は、渡したことすら覚えていない。それくらい、自信の材料は日常の会話の中に散らばっています。
初めての人がいるほど、周りの人柄が見える

同じことが、テニスコートでは2時間のうちに起きます。
一緒にサークルを始めるコーチは、指導歴30年で、教え子から30組以上のご夫婦が生まれています。理論の人ではなく、現場の人です。コートの上で人がどう変わるかを、30年分見てきました。
そのコーチに、テニスが初めての人が来たらどうか、と聞いたことがあります。答えはこうでした。
「未経験でも問題ないと思っています。問題は、その方の性格ですね。未経験で引っ込み思案だとかなりきついです。それでもガッツがあれば、それなりに違う」— コーチ
続きが、この記事の核です。
「未経験の方であればあるほど、周りの人の優しさや、親切な気持ちなどがよく感じられて、人柄等を測るのに非常に良いと思っています」
「あくまでも出会いの場なので、テニスができる、できないは二の次だと考えています」— コーチ
初めての人がコートにいると、周りの人柄が見える。ミスした相手に、最初に何と言うか。転がったボールを拾いに行くかどうかも、見えます。うまくいかない時間が続いたとき、誰が声をかけるのか。初めての人は、その全部を受ける側にいます。だから、いちばんよく見える。
自分が何もできないときのほうが、周りが何をしてくれるかを、体で受け取っています。余裕のある人より、むしろよく見えている。
コーチが過去の現場で見た、こんな話があります。
CASE 3|「あの人とペアを組みたい」と言われた、45歳の未経験者
45歳で、テニスは未経験。最初の3ヶ月は、ラケットにボールが当たるかどうか、というところからでした。それでも、「あの人とペアを組みたい」と言う人が周りに増えていきます。理由は、笑顔と、人を責めない性格。これはコーチが、これまでの現場で見てきた話です。
この方が、自信を持ってコートに来たとは思えません。ボールが当たらないのですから。それでも周りが先に見ていたのは、テニスの腕ではなく、ミスのあとの顔でした。
コートで2時間、その人の素が見える。私たちはこの言葉を、相手を見るときの話として使ってきました。ただ、逆向きにも働きます。あなたが「自信がない」と思っている2時間、周りが見ているのは、ミスの数より、ミスしたあとにどうするか、のほうです。
コーチは、上達についてこうも言っています。
「本人より、周りが先に気づきます」
「誰かが『変わったよ』と声をかけてくれる環境にいることが大事です。一人で壁打ちしていても、この声はかかりません」— コーチ
テニスの上達の話です。でも、自信の話として読んでも、そのまま通ります。自分では気づかない。周りが先に気づく。一人でいる限り、その声はかからない。
未経験1人なら余裕、2人でも何とかなる
受け入れる側の実感も、書いておきます。
「未経験が1人なら余裕です。2人でも何とかなると思います。3人以上だと厳しいかもしれません」— コーチ
12〜14人を一人で回してきたコーチの、正直な数字だと受け取っています。裏返すと、初めての人が1人か2人いる回は、コーチにとって普通の回だということです。「私がいたら迷惑になる」と思って止まっているなら、この数字を覚えておいてください。コーチのほうは、初めての人がいる前提で回しています。
「未経験で引っ込み思案だとかなりきつい」という言葉も、私(R)はこう読んでいます。きついのは、テニスではなく、2時間黙っていることです。ラケットの握り方は教えてもらえる。「すみません、初めてで」と最初に一言いえるかどうか。コーチの言う「ガッツ」は、たぶんその一言のことです。
その一言を言った瞬間から、周りの反応が始まります。誰がラケットの持ち方を見てくれるのか。ボールを拾ってくれる人は誰なのかも、分かります。あなたが周りを見るのと同じ2時間で、周りもあなたを見ています。初めての人ほど、両方がよく見える。
自信は「つけてから行く」ものではなく、「行って気づく」もの
ここまでを、まとめます。
自分を好きになれない原因は、だいたい3つでした。子どもの頃の「ダメだ」、頑張ったあとの失敗、謝って収めた回数。どれも、あなたに「よかった」と言う人が足りなかったところから始まっています。
足す方法は、自分で足すか、人に足してもらうか。自分で足すなら、過去の小さな行為を思い出して「それはよかった」と認める。人に足してもらうなら、人のいる場所に行きます。のぞみさんの100個も、ゆかりさんの一言も、人と一緒にいるときに起きています。
そしてコートでは、初めての人ほど、周りの人柄がよく見える。同時に、あなた自身も見られています。見られているのは腕ではなく、ミスしたあとの顔です。
順番は、「つけてから行く」より「行って気づく」でした。行った先で、あとから気づく。私の記録でも、コーチの30年でも、そこは同じでした。
よくある質問
自分に自信がないまま、婚活や恋愛を始めても大丈夫ですか?
大丈夫です。私(R)が2006〜07年に恋愛コーチングをした16名のうち5名は、「自分に自信がない」「自分が嫌い」という悩みから始まっています。自信は場に行く前に作るものではなく、人の反応を通してあとから気づくものでした。順番は「行ってから」で構いません。
テニスが未経験で、運動も苦手です。それでも参加できますか?
できます。コーチは「未経験でも問題ない」「テニスができる、できないは二の次」と話しています。握り方から、コーチが教えます。コーチの経験では、未経験の方が1人なら余裕、2人でも何とかなる、とのことです。
自信をつけるために、まず何をすればいいですか?
過去の自分がした小さな優しい行為や、小さく頑張った行為を、1日1つ思い出して「それはよかった」と認めてください。席を譲った、犬の散歩をした、テストで100点を取った、程度で十分です。大きな成功を探すと出てこない日が続くので、小さいものから始めます。
私たちがいま始めているのは、テニスです。指導歴30年のコーチと一緒に、東京・品川で婚活のテニスサークルを、月1〜2回、同じ顔ぶれで会える形にしています。
この記事を読んで、それでも「自信がついてからにしよう」と思ったなら、それが①の声かどうか、一度だけ確かめてみてください。過去の自分がした小さなことを、一つ思い出します。「それはよかった」と言う。それを持って、コートに来てもらえれば十分です。握り方は、コーチが教えます。
初めての人が1人か2人いても、コーチは普通に回せると言っています。そしてそういう回は、周りの人柄がいちばんよく見える回でもあります。
東京・品川で、月1テニス。
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