「婚活をやめたら出会えた」は本当か
8組に聞いた、出会った場所と関係が動いたとき

公開: 2026-09-24|文: R(恋愛コーチとして100名以上の支援実績/経営者)|恋愛コラム

「婚活をやめたら、すぐに彼氏ができたんだよね」

友だちのそんな話を、いまの自分に重ねてしまう。アプリを消そうか。相談所を休もうか。やめたら、何かが変わるのだろうか。

やめるかどうかを決める前に、実際に出会った人たちが、どこで、どんな立場で相手と会っていたかを見てみてください。

懇親会の前に、テーブルにおつまみを並べている参加者の手元

この記事は、「婚活 やめたら」と検索して、やめるかどうか迷っている方に向けて書いています。書いているのは私(R)です。恋愛コーチとして、100名以上の相談に乗ってきました。

先に答えを置きます。やめて家にいるだけなら、何も起きません。変わったのは、人と会う場所と、そこでの立ち位置でした。

やめて結婚した人は、3人に1人だった

まず、数字を一つ紹介します。

ライターの大宮冬洋さんは、晩婚で結婚した100人に取材を重ねてきました。その100人のうち、66人は積極的に探して相手を見つけています。結婚相談所や婚活サイト、婚活パーティーを使った人は39人です。婚活をせずに結婚した人は34人でした。

大宮さんは「婚活をやめたら結婚できた」という話を、「ほとんど虚構」と書いています(晩婚さん100人に聞いた。俗説「婚活をやめたら結婚できた」は本当ですか?)。ただ、一つだけ認めていることがあります。視野の狭い婚活をやめたときには、相手が見つかりやすい、という点です。

だから見るべきところは、何をやめて、代わりにどこへ行ったかです。

ここから先は、私が取材した夫婦とカップルの話で、そこを確かめていきます。

8組のうち7組は、結婚とは別の目的の場で出会っていた

私は以前、夫婦とカップル8組に、出会いから今までを録音で聞かせてもらったことがあります。結婚して30年以上の組もあれば、付き合って8ヶ月の組もありました。

出会った場所を並べると、こうなります。

出会った場所
1友人の結婚式の二次会
2大学の同じクラス
3セミナーで知り合った仲間の集まり
4毎月開かれていた交流会(女性が主催していた)
5男性が主催していたイベント
6劇団の公演(女性は団員、男性は手伝い)
7数ヶ月続くセミナーのチーム活動
8独身の多い寮どうしの交流会

結婚相手を探すための場と言えるのは、8番目の寮の交流会くらいです。残りの7組は、結婚とは別の目的で人が集まる場所で出会っていました。

ここまでは、「趣味の場に行こう」という話と同じです。私が取材で驚いたのは、その先でした。

関係が動いたのは、どちらかが「手伝う側」にいたとき

関係が動いた瞬間を聞いていくと、8組のうち5組で、どちらかが場を手伝う側か、作る側にいました。

CASE 1|「私が手伝います」と言った

圭さんは、自分でイベントを主催していました。ゆかりさんは、そこに参加者として来た一人です。お互い、最初は恋愛の相手とは見ていませんでした。

変わったのは、圭さんが一人で仕事を始めたばかりの頃です。事務のような、手が回らないところを手伝ってくれる人がいたら、と思っていました。

そんなとき、ゆかりさんが手伝いを申し出ます。

「私が手伝いますっていうことを言ってくれたんですよね」
「そういうことでいろんなコミュニケーションを取る機会がだいぶ増えて、その中でだんだんって感じですね」

出会ってから2ヶ月後に、二人は付き合い始めています。

CASE 2|初めて来た人に、お礼を言いに行った

まりさんは、毎月15日に交流会を主催していました。そこに初めて来たのが浩さんです。

「初めて来てくれたお客さんだったので、やっぱり来てくれてありがとうございますって言いに行かなきゃって思う」
「そういうちょっとした心遣いが、今ちょっとつながったところもあるかな」

翌日、二人は別のセミナーで偶然また会います。まりさんは、そこでも受付をしていました。「昨日は来てくださってありがとうございました」と、もう一度声をかけています。

CASE 3|荷物運びの運転手と、道案内

りなさんは劇団で脚本を書いていました。悠さんは友だちに誘われて、公演の大道具を運ぶ運転手として手伝いに来ていた人です。

公演の当日、脚本の担当は手が空きます。りなさんは道案内のために、悠さんの車の助手席に乗りました。

「そこでいろいろ話をしたことがきっかけで仲良くなりました」

残りの2組も同じ形です。拓さんとのぞみさんは、セミナーのチーム活動で出会いました。ゲームで最下位になったチームが解体され、あぶれた拓さんを、チームリーダーだったのぞみさんが自分のチームに引き取っています。健さんとあやさんは、同じ集まりで3ヶ月のあいだに3、4回会っても、何も起きませんでした。仲間で北海道へ、ある人のセミナーの応援に行ったときに、仲良くなっています。

受付をする。運転する。チームに引き取る。応援に行く。どれも、手や体を動かしている時間です。何かを一緒にやっている時間の中で、話す理由が自然にできています。

主催まではしなくて大丈夫です。まりさんの場合も、効いたのは主催そのものではなく、お礼を言いに行ったことでした。

なぜ「手伝う側」にいると、関係が動くのか

取材を聞き返して、理由は3つあると考えています。

①話しかける理由を探さなくていい

受付なら「来てくださってありがとうございます」。道案内なら「次の角を右です」。用事があるので、話しかけるのに気まずさがありません。恋愛の相手として話しかけるより、ずっと軽い一言で済みます。

②相手を、条件より先に動きで見られる

婚活の場では、年齢や仕事のようなプロフィールを先に見ます。手伝っている場で先に見えるのは、段取りの良さや、困っている人への声のかけ方です。ゆかりさんも最初、圭さんのことを「みんなに慕われている人」として見ていました。恋愛の相手としてではなく、尊敬の目で見ていたそうです。

③同じ人に、何度も会う

手伝う側の人は、毎回その場にいます。まりさんと浩さんも、交流会のあとの1ヶ月、毎週のようにセミナーで顔を合わせていました。約束はしていません。二人とも、同じ場所に通っていました。

一度きりの初対面を重ねるより、同じ人と何度も会うほうが、相手の素が見えてきます。

圭さんが言った「一回置いといて」

取材の最後に、これからパートナーを探す人へ一言ずつお願いしました。圭さんは、自分のことをこう話しています。

「自分が焦っている時って、来たとしてもそういう人しか来なくて」
「付き合ってもすぐに別れてしまったりとか、結局全然何もなってないっていうことが多かったので」

そして、こう続けました。

「そういうのを一回置いといてやると、いつの間にかって、自分の場合はそういう感じでしたけど」

ゆかりさんの言葉も、同じ方向を向いていました。

「合コンばっかり毎週やってたりしても、新しい出会いももちろん大事なんですけど、結局そこってやっぱり変な引き寄せをしちゃうっていうか」

ここで、圭さんが何を置いたのかを見てください。置いたのは「相手を探す目」です。人と会うことは、やめていません。仕事としてイベントを続けていて、その場にゆかりさんが来ています。

圭さんがやめたのは、相手を条件で探す目でした。やめなかったのは、人の中にいることです。大宮さんの言う「視野の狭い婚活をやめたとき」とも重なります。

やめるなら、「探す目」だけを置く

ここまでを、行動に直します。やることは3つです。

「婚活をやめる」代わりにやること

  1. 結婚とは別の目的で、同じ顔ぶれに会える場を一つ持つ。毎回知らない人に会う場より、月に1回でも同じ人に会える場のほうがいい。健さんとあやさんも、3、4回会ってから関係が動いています
  2. その場で、一つだけ手伝う。受付、片付け、準備、初めて来た人へのひと声。主催しなくて大丈夫です
  3. 3ヶ月は、結果を数えない。今日は誰かと進展したか、を毎回確かめると、「探す目」が戻ってきます

一つ、付け加えておきます。婚活サービスを続けてうまくいく人も、たくさんいます。大宮さんの取材でも、100人中39人がそうでした。いまのやり方が合っているなら、無理にやめなくて大丈夫です。

ただ、疲れて「やめたい」と思っているなら、止めるのは探すことだけにしてください。人と会うことまで一緒に止めると、出会う場所そのものがなくなります。

テニスコートでも、同じことが起きていた

私たちは東京・品川で、婚活のテニスサークルを月1回開いています。9月22日の回では、懇親会の料理が届いたとき、参加者のみなさんが自然に配膳を手伝ってくださいました。テーブルにおつまみを並べる人がいて、小皿に取り分ける人もいました。

懇親会で、料理を小皿に取り分ける手元

誰が先に手を動かすか。どんなふうに声をかけ合うか。そういう場面で、お互いの人柄が見えていきます。当日の様子は、開催レポートにまとめました。

コートの上でも、同じことが言えます。転がったボールを拾いに行くことも、一人で少し寂しそうな人に声をかけることも、「手伝う側」の一つです。テニスをしに来た場所なので、相手を探す目は置いたままでかまいません。

よくある質問

婚活をやめたら、本当に結婚できるのですか?

やめるだけでは、難しいと考えています。晩婚の100人を取材した記事では、66人が積極的に探して相手を見つけていました。私が取材した8組は、婚活をやめたから出会えたのではなく、結婚とは別の目的の場で、どちらかが手伝う側にいたときに関係が動いていました。

婚活に疲れました。休んでもいいですか?

休んで大丈夫です。休むのは「相手を探す目」だけにして、人と会う場は一つ残しておいてください。月に1回、同じ顔ぶれに会える場があれば十分です。

趣味の場に行っても、話しかけられません。

話しかけなくても大丈夫です。受付や片付けを一つ手伝うと、話す理由が自然にできます。取材した組では、お礼を言いに行ったことや、道案内で車に乗ったことが、最初の会話になっていました。


「婚活をやめたい」と思うのは、それだけ真剣に探してきたからだと思います。やめるのは、探す目だけで十分です。人の中にいることまで、手放さないでください。

私たちのテニスサークルは、指導歴30年のコーチと一緒に開いています。テニスが初めての方も参加できます。同じ顔ぶれに、月に1回会える場として使ってもらえたらうれしいです。

東京・品川で、月1テニス。
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会場:東京・品川エリア(大井町駅から送迎あり)/男性 5,000円 → 2,500円/女性 3,000円 → 1,500円(懇親会費別)

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